建築本部生産設計部 2013年度入社G. O.
建築本部生産設計部 2013年度入社G. O.
私は生産設計という部署で、BIMという先進的なツールを用いて、図面を3Dで具現化する作業を担っています。建物の完成イメージを視覚的に表現することで、すべての関係者が同じ未来を共有できる。その結果、意思疎通がスムーズになり、ミスや行き違いを最小限に抑えることができるのです。私たちの仕事は、単なる図面作成ではなく、理想の構想を現実に落とし込むこと。設計事務所から「こんな建物を作りたい」という夢のイメージを受け取ったら、それを具体的な構造、適切な建材、そして細部に至るまでの設計要素にまで分解し、実現可能な形に仕上げていきます。たとえ画面上の作業であっても、私たちはその中で建物をイチから作り上げていくのです。このプロセスを経て、初めて工期やコストの見通しがつき、実際のプロジェクトとして動き出す。まさに「現実の叩き台」を生み出す役割を果たしています。だからこそ、この仕事はモノづくりへの情熱を持つ者にとっては、何物にも代えがたいやりがいと喜びを感じられる仕事だと思います。
入社して最初に取り組んだのは、工事現場での管理業務でした。初めての現場は九州。慣れない環境で戸惑うこともありましたが、実はそれ以上に楽しい経験でもありました。なぜなら、たくさんの職方さんと信頼関係を築けたからです。仕事を離れて一緒にお酒を飲み、悩みや笑い話を共有することで、単なる仕事の相手ではなく、一人の人間としての絆が生まれました。そして、それが現場での仕事を一層楽しく、スムーズなものにしてくれたのです。正直、最初は職方さんに敬意を持てずにいた自分もいました。しかし、彼らは理論を超えた「経験値」という宝を持っていました。どんな質問にも瞬時に的確な答えが返ってくる、その姿に心から敬意を抱くようになり、以降は迷わず「聞いたほうが早い」を実践。気がつけば、多くの職方さんと強い信頼関係を築くことができたのです。現場は人間同士のつながりがすべて。それを理解したとき、仕事の本質が見えた気がしました。
私が仕事をする上で一番大切にしているのは、「やりたいことに取り組む」という情熱と、それに裏打ちされた「明確な目的」です。モノづくりが大好きな私は、これまで幸運にもやりたいことを仕事にしてきましたが、一度だけ自分の中で大きな壁にぶつかったことがありました。それは、自分が何のためにこの仕事をしているのか、わからなくなったときです。そのとき、私は深く考え直し、導き出した答えは、「お客様に喜んでいただく瞬間」のために、全力を尽くすことでした。それからというもの、どんな難しい課題にも積極的に取り組み、品質の追求に一切の妥協を許さなくなったのです。仕事をするうえでの原動力が明確になったことで、迷いが消え、毎日が充実したものになりました。これからもより高い品質を追求し、常に新しいテクノロジーや手法を取り入れながら、最高の建物をお届けできるよう全力を尽くしていきたいと思っています。お客様の「ありがとう」の一言のために、私は今後も挑戦を続けます。